うれし恥ずかし美容院

どうも髪に関してわたしはアバウトで、半年に一度くらい、
ふと気がつくとバッサバサに伸びている。
ロングヘアといえば聞こえはいいが、ただ単に放っておいただけなので、
どう贔屓目に見ても、手入れの行き届いてない感じは否めない。

巷にはおっしゃれーなロングヘアの女性があまたいらっしゃるが、
間違ってもそのような「一見、無造作に見えるけど実は手がかかっている」
おしゃれ系のロングヘアではないということだ。

「きたないおばさんになるのだけは阻止しよう」
これがわたしの30代の目標だ。エステティックや高価な化粧品にかける
潤沢な資金はないものの(だいたい他でいろいろ金がかかるのだ)、
できる範囲で身ぎれいにしていたい。

そんなわけで、ロンドンでうっかり伸びっぱなしになっていた髪を切りに、
5年くらいずっと通っている美容院(「ヘアサロン」とかは絶対に言うまい)に行った。
忘れた頃に行くので、「行きつけ」といっていいのか分からない。
お店の人も心得たもので「きっとまたどこかに行っていて、一時帰国でもしてるんでしょう」
と、みごとな推理でわたしの来店理由を当ててくれた。

お店に足を踏み入れる30秒前までは、適度に今風で無難なロングヘアにしてもらうつもりだった。
それがどうしたことか、「今日はどうしますか」と聞かれた途端、ものすごくうっかり、
「バッサリいっちゃってください」と口走っていた。

なんだか暑くて、とつぜん、肩にかかる髪がうっとおしくなったのである。
「長いですねえ。ここまで伸びている人はそうはいませんよ」
若いが腕は確かな美容師さんはそう言い、ものすごーく思い切りよく、
「バサッ」と最初のひと切り(推定30センチ)をやってくれた。
その鋏の感触に泡がそぞろ立つような恐怖を感じ、「やっぱりやめます。
元に戻して」とお願いしたが、「できません」ときっぱり冷静に断られてしまった。

かくしてわたしは短髪になった。
数年前におかっぱにしたことはあったが、ここまで短いのは10年ぶりくらいである。

今まで背中に長く垂れていた髪がないというのは心もとないものだ。
文金高島田が結えなくなってしまったとか、前日に衝動買いした髪留めは
どうするんだとか、いろいろな懸案事項が脳裏に浮かぶ。時すでに遅し。

でも、短い髪というのは、予想外に気持ちがいいことにも気づいた。
おまけにわたしは身長150センチ足らずのちびっこで、大顔&胴長短足の三頭身、
とくれば、あんまり長髪にしないほうがきっとバランスがいいはずである。

しかし日本の美容師さんはうまい。
ロンドンの美容院で何度か切ってもらったときは「段」「段」「段」ときっちり
5段階切り替えくらいの頭になったり、あからさまに左右の長さが違ったり、
なんというか「ママががんばって娘の髪を切ってみた」的レベルの仕上がりに
どこか腑に落ちなかったものだ。

わたしはけっこうチャレンジャーなので、インドやタイやマレーシアやインドネシア、
わりといろいろな地域で断髪してきたのだが、イギリスのその辺の普通の美容院も、
かなり大雑把というか、適当にお客の髪を切っている気がする。

それが日本の美容師さんに切ってもらうと、
わたしの頭の格好の悪さをきっちりカバーし、なおかつ手入れもしやすく、
伸びてきてもそれなりにサマになる、激しくお得な仕上がりになる。
カット料金は6千円弱と安くはないが、こうなるなら払っても惜しくはない。
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by masala_days | 2005-07-19 00:53


20代の暗黒時代をインドとイギリスその他あちこち季節移動し続け、30代、やっと日本国で社会復帰。8か月の産育休を経て、現在、働くかあちゃん。オットの不在中に衝動買いしたマンションの借金返済に勤しむ


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