今後のわたし

ビザもとれたし、航空券も手配完了!

あろうことか、わたしゃーロンドンが恋しい。
こんなこと一年前は考えられなかった。
日本は便利だし食べ物もうまいし買い物も楽しいのに。
……と書いていて気づいた、わたし、すっかり日本に来た旅行者の気分じゃないか(笑)。

去年、イギリスに渡る時は、いまさら言うのもナンだが、もっと悲壮だった。

そもそも、イギリスなどという国に、それまではまったく縁もゆかりも、
ついでにいうと興味もない人生で、それでも諸々の事情を考えると
私が渡英する以外に道はない状態で、ものすごーく後ろ向きな態度で
渡英を決心したのだった。何ひとつ先の見えない状況で、金銭状態も精神状態も
かなり追い詰められ、本当にイギリスで生きていけるのか皆目分からなかった。
「CPEに合格する」という目標も、「きちんと教養のある英語ができなければ、
黄色い外国人として、この国でそれなりの暮らしを築くことができないだろう」と、
なかばムリヤリでっちあげた活路だった。

英国大使館の煮え切らない態度にいちいち怒ったり落ち込んだり、
ビザ取得ひとつとってもたいへんナーバスななかで準備をした。
まったく、申請に必要な書類を問い合わせているというのに、
何の音沙汰もないまま時間が過ぎて、回答をもらったのはようやく数週間後だからな。

申請に行ったら行ったで、他の人はみんな書類審査だけでサクサク
OKが出ているのに、わたしは延々と待たされ、面接室に呼ばれ、上から下まで
いやーな感じの目つきで眺め回された挙句のビザ取得だった。
まあ、ただの学生というよりはもうちょい込み入った事情があったからだが。

学生時代のマレーシア、会社を辞めてからのインド、そして今回のイギリス、と
わたしは大人になってから、「異国に住んでみる」ということを3回やった。

どの国でもそうだけど、「あ、わたし、インド大好きなんですー」とか言える人は、
つまりはあまりインドのことを知らないはずなのだ。
イギリスに憧れて留学する人も、イギリスを知らないから憧れることができるのだ。

それが悪いというのではない。むしろ、わたしは羨ましい。

だってさ、ひとつの国や地域ってのは、知れば知るほどいいところも悪いところも
両方、見えてくるものじゃない? 無条件に「大好き」と言えるほど、わたしはインドに
酔って幻影を抱いていたわけじゃないし、イギリスにいたっては超ネガティブだった。
(マレーシアはまだ若くて適応力もある頃で、実際、暮らしやすい国だったから、
あんまり負のイメージはなかったけど。一年未満で短かったしね)。

今回のビザ申請は万全の態勢で臨んだ。
書類に一点の不備もなく、申請書の記入も完璧だ。
予想されそうな質問をすべて先回りして、しかも簡潔で分かりやすい。
CPEの作文に「お堅いフォーマル・レターを書く能力がある」という項目があるが、
それが役に立った、まずは最初の案件であった。

「どう、なんか文句あるなら言ってみなさいよ」
と臨戦態勢で申請書類一式を提出したところ、今回は超早く、面接もなく、
拍子抜けするくらいあっさりとOKが出た。ま、時期的な問題もあっただろうけど。

今回は去年とは心持ちからして違ったからな。
自分が何をやりたいか、何をすべきか分かっているし、迷いがない。
だから、審査するほうもイチャモンをつける理由がない。
とても晴れ晴れとした気分で大使館を出ました。

海外で暮らすっていうのはさ、べつに私が言わなくてもみんな知ってるだろうけど、
いろいろ大変さ。

わたしは英語は話せるし書けるし読めるよ。普段の暮らしで困ることはないよ。
でもやっぱり、毎日毎日、自分が育ったところとは言葉も習慣も人も違うところで
暮らすっていうのは疲れることだ。

新聞や本を読むにしろ、テレビを見るにしろ、書いてあること言っていることは
分かるけど、時々、「あああもういいよっ!」と思うことがある。
アルファベットが記号に見えて、読んだら読めるけど、読みたくない時がある。
話しかけられて、英語で答えるのが億劫になる時がある。
能力の問題じゃなくて、Phycological Block(心理的な壁)なのだと私はイギリス人には
説明している。一日の終わり、就寝前の読み物として、英語の本と日本語の本を
渡されたら、絶対に日本語のほうを選ぶ、みたいな。
この辺とどう折り合いをつけていくかが、今後の課題でしょうねー。

9月から、日本語教師になるための学校に通います。
うちは両親とも教師なので、「それだけはならない」と子供の頃から堅く決心していた
職業を、自ら選ぶことになってしまいました……。
こんなことなら大学の時に教職とっておけばよかったぜ。
大学は遊びに行っていたようなもんだ。卒業できたのが不思議なくらい。

勉強ってのは、自分が「したい」と思う時にこそ、すべきです。
私の大学教育は、勉学以外の面では無駄ではなかったけれど、
「勉強する」という学生本来の面ではまるきり無駄でした。

まったくもって、遅いよな、物事決めるのが。
おかげでまた、いい歳してママに莫大な借金をしてしまったじゃないか。
利子つけて返すわよ、意地でも。

モノカキは一生続けるけど、なんせ金になるところまで行く根性がないからな(笑)。
安定した暮らしをしたいし、お金のことで不安になる暮らしはもうしたくない。
好きなもの買って、好きなもの食べられる暮らしがしたい。
ドモホルン・リンクルとかSKIIくらい躊躇せず買える身分になりたい(切実)。

ま、先のことは相変わらず何も分からないけど、今のわたしにはあまり不安がない。

これまで「お客さん」でしかなかったイギリスで、今度は、
できる限りの基盤を築けたらいいな、外側からものを見る「ガイジン」じゃなくて、
もっと内部に食い込んでいけたらな、と、思っている。

というわけで、来週はロンドンに「帰り」ます。
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by masala_days | 2005-08-19 03:35 | イギリス話


20代の暗黒時代をインドとイギリスその他あちこち季節移動し続け、30代、やっと日本国で社会復帰。8か月の産育休を経て、現在、働くかあちゃん。オットの不在中に衝動買いしたマンションの借金返済に勤しむ


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