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香菜LOVER

c0036998_22115285.jpg何が好きって香菜が好き。香菜が食べたくてつくったような今日の朝食です。

←香菜オムレツ&昨日に続いてつくったギーライス香菜増強版。

どうも私はみじん切りというやつが苦手で、香菜もたいがい大胆な超粗みじん切りになってしまう。ブラックペッパーも、つぶしたつもりがゴロゴロそのまま入っているではないか。まあいいや。とにかく、日曜の朝というのはダラダラ寝ていて空腹に耐えかねてようやく起き出してくるので、手早くできることが大事なのだ、うん。

タイ料理に目覚めた10年ほど前から、私は香菜なしでは生きられない身体になった。何でも高い高~いイギリスで、今のところ私が見つけたものの中では、インド料理関連のものだけは日本よりも安い。スパイスや粉類は思わずへへえ~っと唸る手頃さだ。やっぱりインド人はお金にシビアなのだ。

私の住む地域はことにインド系が多く、徒歩圏内に4~5軒の食料品店がある。もっともすべてがインド出身のインド人経営ではないらしく、ムスリムっぽかったり東アフリカ経由っぽかったりもする。いずれにしても、この手の食料品店では、東京では上野くんだりまで出かけないと買えなかったスパイス類や、大手スーパーではなかなか買えないアジアン野菜を売っている。里芋とか、オクラとか、緑のチビ丸ライムとか、新鮮なもやしとか。香菜はインド料理でも最多出場なので、もちろんおいてある。大きな束で30ペンス(60円)くらい。

日曜日にこれを買うと、月・火・水曜くらいは香菜づくしになる。とはいっても平日はろくに料理をできる環境ではないので、電子レンジで調理したカリフラワーとフライドポテトに添えてオリーブオイルと塩コショウをかけるとか、そんな他愛もない使い方だ。ただ、これがあると侘しい英国風ディナーに多少でも心のゆとりを感じることができる。そんな命綱的な役割すら担っている香菜なのであった。
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by masala_days | 2005-01-30 22:11 | 旅なんちゃって

Saturday Special Dinner

今週はほんとう~にしんどい一週間でした。なんせ、ろくなものを食べていない。
覚えてるのは高カロリーなシリアルバーとかチョコレートバーとかビスケットばかり。 というわけで、一週間ぶんの恨みを晴らすかのような土曜日のメニューです。
食事というのは、自分の手で丁寧につくって初めて、生きてるなあ、おいしいなあ、と実感を持てるつうもんだ。
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左から、野菜のクートゥ(ムング豆で煮込んだ各種野菜)、ヨーグルト・シチュー(炒めたトマトをヨーグルトで和えたもの)、チャパティのはずがプーリーのようになってしまったパン、ギーライス、そして中央にマンゴーのお漬物。

あまり体調がよくないので、辛くなくてクリーミーなクートゥは滋味深くて大正解。カリフラワー、ブロッコリー、黄色いパプリカ、オクラ、にんじん、と好きな野菜すべて集合させた。ヨーグルト・シチューはトマトがつぶれてきれいなピンク色に仕上がって、隠し味的に使われるチャナ豆のカリッとした歯ごたえがたまらない。私はこのチャナ豆アクセントが大好きで、ついついレシピの倍以上の量を投入してしまう。今日始めてつくったギーライス、ギー(精製バター)の香りがすばらしくて、これまた美味。以上すべて前述の渡辺さんのレシピです。そうそう、マンゴーのお漬物は、東ロンドンにあるバングラデシュ人街で見つけてきたもの。とってもうまい。
チャパティ不足気味だったため、写真を撮ったそばから同居人に奪われてしまった。ちっ。

タイやインド、インドネシアやらマレーシアにいた身としては、手軽にさっと食べられて安価なおいしいものが皆無なこの国に、何の希望も見出せない。
ああタイだったら汁そば一杯で幸せになれるのに、ああマレーシアだったら酔豆腐(お豆腐系の様々な種をあっさり出汁で煮込んだ屋台ごはん、おでんに似ている)があるのに、とか、ああゴルガッパにヨーグルトかけて食いたい食いたい、などなど昼日中から妄想はやまず、つんと澄ました武骨な街並みに思わず悪態のひとつもつきたくなる。
たまに外食らしきものをしても、馬鹿みたいに高いくせに本気でおいしくない。

平日は一日の予定が学校中心にぎっしり詰まっている。昼食はままならず、帰宅後の夕食は疲れきっていて、そんな時でも料理するのはちっとも苦ではないのだが、同居人たちの「うえー、また臭い料理してるよ」とか「台所汚さないでね」的視線に耐えるのがしんどく、なし崩し的にポテトチップス(イギリス語ではcrisps)やらフライドポテト(イギリス語ではchips)でお茶を濁してしまうことになる。ろくでもない食べ物で体重が増えるから腹立たしいことこの上ない。

私が評価する数少ないイギリスの食べ物のひとつに、ビスケットとクラッカーがある。さすが紅茶がぶ飲みの国だけあって、お茶のお供だけはうまい。悪口ばかり言ってもしかたがないので、それだけは認めよう。でも、しょせんはビスケットとクラッカーだよ。トホホ。
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by masala_days | 2005-01-30 06:32 | イギリス話

照明

どうしてなんだか、イギリスの家や建物の照明は暗い。
蛍光灯つうものがあまり普及しておらず、特に家庭の照明はうんと明るさを抑えた白熱灯であることが多い。

つねづね、勉強するのに不便だなあ、目が悪くなりそうだなあ、と思っている。

写真を撮るには、蛍光灯のあの無機質な、緑がかった光は大敵だけども、細かい作業をするには不可欠だと思うのよねー。イギリスに来てから抜群に視力が落ちた気がする。
マイ卓上蛍光灯を買おう買おうと思いながら、まだ入手していない。

ところで今朝からどうも調子が悪い。風邪かインフルエンザか、とにかく寒気がしてお腹がおかしくてだるい。ということで、週末は寝て過ごそうと決めました。
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by masala_days | 2005-01-29 01:04 | イギリス話

ひみつの早起き

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今朝、電車の中から見た朝陽。

冬のロンドンなんて寒くて暗くてろくなもんじゃない。でもひとついいのは、夜明けが遅いので、いつもよりほんの少し早起きするだけで、朝陽が見られる点だ。

イギリスに来る前、インドのバナーラスに住んでいたときは、ほとんど毎日のように朝陽を見てた。朝のまだ暗いうちの、不穏にざわざわした街の雰囲気がとても好きでね。
東京にいると完全に夜型になるのに、不思議だねー、旅行中とか、特定の場所ではやたら早起きになる。朝のお天道様を見ると、ああ私、今、生きてるんだなーー、という気高~い気分になるからかもしれません。
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by masala_days | 2005-01-26 17:34 | 旅なんちゃって

食べ物の恨み

あああああああ~、ぷんぷん。もう腹立たしいったらない。
あまりに怒りすぎて一晩経った今も思い出すだけで指がブルブル震えます。

昨日、帰宅のおり、とあるインド料理屋さんに立ち寄ったんです。
灯台もと暗しというんですか、家の近くに南インド系料理を出すお店が
あるのを見逃していたんですね。
いつもバスで通り過ぎてしまう道を、たまたま歩いていて気がつきました。

よくありがちな、へんに高級路線の薄暗い店ではなくて、明るくて清潔そうな、
とても入りやすいお店だったので、ふらふら入ってしまったのが運の尽き。
だって結構混雑していて、お客さんのほぼ100%がインド系で(ロンドンでは、
多くの場合、カレー屋さんのお客さんはインド人よりも白人率が高い)、
おまけにワダやらパニプリやらの魅力的な写真のパネルがでーんとかまえているんだもの。
(ワダとかパニプリ→インドの軽食の名前。わたし、これらに目がない)。

勢いこんでマサラドーサ(米粉で作ったクレープ状の皮の中に、ジャガイモの
香味炒めのようなものが挟んである南インドのポピュラーな軽食)を頼み、
機嫌よくウェイターさんとおしゃべり、お店のオーナーの先祖は元々は
西インドのグジャラート出身で、その後ウガンダに渡り、いろんな困難を乗り越えて
イギリスに渡ってきたパテルさん一族だとか、そんな話まで聞き出し。

で、出てきたマサラドーサ。なんだか焼き色が甘い。まあ、そういうこともある。
ひと口。「?」。へんに冷たいところと生暖かいところがあってグニャグニャしている。
考えたくないけど、焼きたてではなく、どうもレンジでチンらしい。
中のジャガイモ。黄色いだけで、ぜんぜん味がせず、おまけにやけに水っぽい。
ついてきたチャツネの類。これまた中途半端に生ぬるい。辛いのに味がしない。
なんだか頭の中がハテナでいっぱいになりつつも、「そんなはずはない」と
箸を進め(あ、この場合、スプーンとフォークだった)、結局、半分ほどで
食べるのを諦めた。

結論。このマサラドーサ、信じがたく、まずい。

この時点ですでに機嫌悪かったのですが、支払いを済ませ、家路についてから
さらなる困難が待ち構えていました。異様にお腹が張って、あろうことか
吐き気までしてきたのです。バスの中でうううう~っと唸ること数分。
帰宅してからも数時間に渡って吐き気との戦い。

ちょっと風邪気味でお腹の調子が良くなかったのがいけなかったのかもしれません。
が、が、が、私はあえて言い切る。あれは疑いなくマサラドーサのせいだ。
あのチャツネ、ちょっとへんな味がした。ジャガイモも怪しい。
じゃあ食べるなよ、といえばそれまでなのですが、それができないのが悲しいところ。
食い意地って怖いですね。

食べる前に写真も撮ったのだけど、あまりに腹立たしいので載せるのはやめる。
ああ。あれで5ポンド(約1000円)もとられたかと思うとさらに悔しい。
私はおいしかったものは10年前のものでも覚えているが、まずかったものも
同じくらい、いやそれ以上に執念深く覚えている。
(小学校5年生の時に家族で京都を訪れた時、歩き疲れて入ったカレー屋で
出てきた「野菜カレー」が、ルーをお湯で溶かしただけと思われる具のない
ゲル状物体の上にしなびたレタスと貝割れ大根をのせたものだったの。
あの時の絶望と怒り、今でも昨日のことのように覚えている)。

とにかくだ。パテルさん、恨むぜ。
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by masala_days | 2005-01-25 21:52 | イギリス話

週明けのドタバタ

月曜日というのはどうしてこう忙しいんでしょうね。

今週、私のクラスはなんと2人しか生徒がいないらしい。
ほとんどマンツーマンののりです。定員15人なので、それはまあ少ないほうがいいといえばいいのでしょうが、2人は、うーん、きつい。
先生はやけに張り切っていて、意気揚々とたくさん課題を課してくれるし。

そうそう、今日はロンドンに初雪が降りました。
先生が突然、窓の外を指差して「ああああっ」と叫んだので、
ナンダナンダと振り返ったら。あらびっくり、雪が舞っている。
その数秒前までちらちら光が射していたので、まったく予想外でした。
ほんと、イギリスの天気は先が読めません。
数分後、まるでなにもなかったかのように雪がやみ、またお天道様が出てました。
へんなの。

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↑教室の窓から。ちょっと雪。

(おまけウンチク)
本日の状態を表す一語。
「all in a fluster」(あわてふためいて)。

I've been all in a fluster since this morning.
(朝からバタバタしている)。
今日はまさにそんな感じなのでした。
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by masala_days | 2005-01-25 02:03 | イギリス話

台所で過ごす土曜日

ああー、ずっと料理したかったんだー。新年から移ったCPEのクラスがめちゃめちゃハードなおかげで、はたまたプチ家出したりしたおかげで、2週間ほど料理というものから離れていた。はあー、何がストレスって、これ以上のストレスはない。

今日は3時間台所にこもってインド料理をつくったぜ。

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右から、
チャナ(ひよこ豆のトマトベースのカレー)、パラク・ダル(ほうれん草とダル豆のカレー)、サンバル(南インド特有のカレー、今日の具はカリフラワーといんげんと人参)、中央はインドの香り米バスマティ・ライス。その他、きゅうりのライタ(ヨーグルトサラダ)にチャパティ(パン)もつくった。サンバルの豆の煮具合がちょっと甘くてごろごろ感が残ったのと、チャナに入れたヨーグルトがややダマになったのと、本来全粒粉でつくるチャパティを普通の小麦粉でつくったのが気になる以外は、うーん、満足の出来。

パラク・ダルとサンバルは、渡辺玲さん著「カレーな薬膳」(晶文社)からのレシピ。この本はいまや私の食生活のバイブルと化している。奥の深い、実にすばらしい本だ。行間から著者の誠実さや食に対する熱意がひしひしと伝わってくる。
この本に会うずっと以前からインド料理には興味があったので、インドで購入したレシピ本を参考にしたりして自分なりの料理をつくっていたのだけど、それら全部、ええ、間違ってました。この本を読んで目からウロコが落ちました。インド人が書いたインド料理本や、ましてや日本語のなんちゃってレシピ本には決して書かれていない、コツのようなものが掴めたんですね。

ところで、私はイギリス人の夫(と呼んでいいものかまだ定かではないが)と同居しているのですが、彼とはあまり食事をともにしない。というのは、彼の頭の中には「食事が人間関係の重要な潤滑油」という概念がないから。放っておくと、単なる燃料補給のような、空腹だから食べるといったおざなりな食事を勝手にしてしまう。彼としてはそれでも全然問題なく、つまり彼は典型的なイギリス人で、食べ物ごときにアアダコウダいうのは卑しいさもしいことだ、と思っているフシがある。

一緒に住み始めてショックだったことの第一位が、この、食に対する意識の違いというやつ。ま、紆余曲折を経て(どちらかというとまだ途中です)、時々は私の手料理も食べてくれるようにはなった。お互いの主義主張と好みが違うので、共通して食べられるものといえば、まずはインド料理が筆頭にあがる。そんなわけで、本日のインド料理は、日頃、ジャンクフード(としか私には思えない)で毒された奴の体調を密かに改善しようと目論んだ私の執念の塊なのでした。「疲れやすい、風邪をひきやすい」って、そりゃー、アンタの食生活では抵抗力もなくなるつうもんよ、と面と向かっては言えないのよねー。たとえ私にはrubbishに思えようとも、奴がそれなりに30数年つちかってきた意識をそうそう気安く否定はできん。伴侶(らしきもの)を得るってこういうところが面倒くさい。

しかし、男の人ってよく食べるよなー。たっぷり多めにつくったはずなのに、残りのチャパティを焼いてから食卓に戻ったら、全体の3/4がすでに消えていた。焦って自分のぶんを確保する。今さら成長期という年齢でもないし、この人の胃袋はいったいどうなっているのだろう。脅威である。
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by masala_days | 2005-01-23 07:40 | インド話

週末ブライトン

そういえば。色々煮詰ってプチ家出、先週末ブライトンに行ってきたんでした。海辺はいいねえ。

渡英以来、ずっと行ってみたかったのに、うまいこと都合がつかなかった。やっと、って感じです。さてブライトン。ジョージ4世がつくらせたインド風の建物(Royal Pavillion)があったり、もともとお金持ち中心に発展したリゾートなので、超ポッシュな建物がずらり並ぶ。さすが。
隣の芝は、じゃないけど、ブライトンなら住んでもいいかな、と思った。きっとみんな同じこと考えるのだろうけど(笑)。珍しく天気がよくて、光がきれいだったからかもしれないわー。そういえば、98年にマレーシアのペナン島に住んだのも、2001年からインドのバナーラスに住んだのも、ぜんぶ、「都会と田舎の中間にある」という立地条件が気に入ったからだったっけ。イギリスは物価が高すぎて、そうそうフラフラと居住地を変えるわけにもいかないのが困ったところだ。

ところで今日の授業、初めてケンブリッジ英検Proficiency(CPE)の模試をざっと解いてみた。
む、難しい……。まともに解答できた問題がない……。言葉と言葉の関連性(collocation)を母国語並みにつかんでいないと解答できない仕組みだ。
日本語でも、「風が吹く」とは言っても、「風が流れる」という言い方がちょっと「?」となるように、英語にも自然な組み合わせというのが厳然と存在するらしい。たとえば、「possibility」(可能性)という単語にかかる形容詞。「strong possibility」とは言えても、「high possibility」とは言えない。使われる単語も、たとえば「怠惰な」なら、「lazy」じゃなくて、「indolent」。日本語でも同じことを指すのに小難しい単語と易しい単語があるのと一緒で、英語にもいくつもの段階がある。そういう細かいところをクリアできるのがproficiency、というわけで、今のところ、わたしゃーそんなの全然できませんがな。

ああ、こんなんで6月の試験に間に合うのかなあ。あんまり考えないことにしよう。

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by masala_days | 2005-01-22 01:32 | イギリス話

何時ですか、と、サイズ3

「今、何時ですか」
行きつけのコーヒー屋で、いつも私にたずねるおばあちゃんがいる。
その日の授業の復習と新聞講読のために、私はほとんど毎日、学校が終わってから2時間ほどその店に居座っている。おばあちゃんも負けず劣らず皆勤で、コーヒーを飲みながら雑誌やら新聞やらに丁寧に目を通している。

何でだか知らないが、彼女は本当にいつもいつも私に時間ばかりたずねるのだ。
時刻を確かめても急いで帰る風でもなし、話しかけるきっかけが欲しかったのかと思いきや、それ以上の会話に進むわけでもなし。
謎だ。

以前、ASDA(安売りで有名な大型スーパー)であったこと。
私の足は日本標準でも小さいのだが、イギリスではもっと小さく、子供靴売り場に行かないと見つけられないサイズ3という極小サイズである。
ある時、ASDAで靴のセールをやっていて、全国(?)で売れ残ったサイズ3の婦人靴が一堂に会していた。普段はめったに見つけられないサイズ3であるから、うれしかったわー。70ポンドの靴が値引きに値引きを重ねて5ポンドにまで下がっていたのを見つけた時は、日頃、サイズがなくて悲しい思いをしているだけに、「やっほう」と思わず叫びましたね、私は。

結局、その暗いピンク色の、昔の女学生が履いていそうな古典的デザインの靴を選んでレジへ。
イギリスの大型スーパーつうのは、たいがいいつも、長蛇の列というものに耐えなければなりません。5ポンド靴を携えて列に並んでいたら、後ろに並んでいたおばあちゃんが、
「あらー、それかわいいわねー」
と話しかけてきた。列で話しかけてくるのは、これまたいつもいつもおばあちゃんである。
彼女は私の靴を仔細に検分して、
「いいわねー、これが5ポンドなんてお買い得ねー」と周りの人にも同意を求め、
「どこにあったの? 私もほしくなっちゃったー」と言う。
「セール品だから、一点しかなかったと思う。それにサイズ3ですよ、あなたには小さすぎるんじゃないかなあ」
私が言うと、彼女はツンと口を尖らせた。
「ふーん、残念ねー、それ、私のほうが似合うのにー。ふーん、サイズ3なのー。ふーん」
もう本気も本気、真剣に悔しがっている模様。

こういうおばあちゃんに会うと、「かわいいなあ」といつも思う。
ワガママっちゃワガママなんだけど、憎めない。
ちょっと偏屈なんだけどお茶目な老婦人ってやつです。イギリスではやけによく会うのに、日本ではあまり見ないような。

それ以外にも、なぜだ、私はよく老婦人に話しかけられるのだ。バスに乗っていても、道を歩いていても、見ず知らずの老婦人が私に話しかけてくる。
友人は、「そりゃアンタが売られてきたかわいそうなフィリピン人に見えるからだよ」と言う。

どうも私は日本人に見えないらしく、インドではチベット人、タイではインドネシア人等々、どこの国へ行っても、地元民でもなく日本人でもない、どちらかというとその国では地位の低い人種に間違われる傾向にある。イギリスに来てからはフィリピン人に間違われたことが確かに一番多い。

冒頭の時間聞きおばあちゃんも、もしかしたら私を気遣って話しかけてくれているのかもしれない。……うーん、でもなあ、やさしく微笑まれるわけでもないしなあ。
やっぱり、彼女は単に私を「人間便利時計」くらいにしか思っていない気がする。

(おまけウンチク)
ちなみに英語母語の人々は、われわれが教科書で習ったように、「What time is it now?」とは、普通、聞かない。「Do you have the time?」と聞く。なんとなく、「君、ひま?」の意にもとれそうだけど、これは時間を聞いているのでした。
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by masala_days | 2005-01-20 01:23 | イギリス話

学校で習う英語

大学では別の言語を選択していたので、英語をちゃんと学校で習うのは高校卒業以来10数年ぶりなのです。が、仕事の都合やら海外暮らし色々で、来る前からそれなりに話せたことは話せたんだ。だから、「じゃ、なんでこの期に及んで英語を勉強する必要があるの?」
とよく聞かれる。

必要ったら……、あるのよ、オオアリなのよっ!
いくらコミュニケーションに不都合はないとはいっても、英語母国語の人から見れば稚拙な英語なわけで。日本語の思考と同じ言語レベルの英語でものごとを表現できるようになりたい、と思ったのがそもそも学校に通おうと思った動機でした。
つまり、「おんなじことを伝えるのでも、できるだけ頭よさそうな言い方をしたい」ってことです。

このへん、英語力が中級の上くらいにいるほとんどの人が感じる壁なんじゃないでしょうか。

英語ってほんと、使用人口が多いだけに、いろんな階級レベルや表現があって、勉強すればするほどその底知れなさにウンザリしてくる。
たとえば今まで学んだ他の言語、インドネシア語とかタイ語とかヒンディー語には、英語ほどのバラエティーはない。インドネシア語やヒンディー語は、方言という点でははるかに上回るけれど、階級や社会的帰属を反映したり、イディオムの豊富さやら、文学の多さを比べると、やっぱり英語って圧倒的だなあ、と思う。

学校では一番上級の、ケンブリッジ英検Proficiency(CPE)のクラスにいます。
最初の3ヶ月、Advanceのクラスで語彙やら文法の強化をして、新年からここ。
試験対策だけが目的のクラスではないので、適度に他のこともしてたり。
そんな授業の模様もおいおい紹介していきましょうかねん。
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by masala_days | 2005-01-19 01:24 | 英会話あれこれ


20代の暗黒時代をインドとイギリスその他あちこち季節移動し続け、30代、やっと日本国で社会復帰。8か月の産育休を経て、現在、働くかあちゃん。オットの不在中に衝動買いしたマンションの借金返済に勤しむ


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