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ものを知らないって怖い

数年前、タイで瞑想修行中に知り合った友人に会いに、ドイツに行ったことがある。
いろいろゴタゴタしたフランスからバンコクに戻る途中(注1)で、
ちょうどルフトハンザ航空がフランクフルト経由なので、そいつがいる街まで
ちょっくら愚痴を言いに行くことにしたのである。

本来ならば途中下車できない格安航空券だったのを、
トゥルーズ(フランス)の空港のルフトハンザ航空のカウンターで、
たいそう男前な地上職員相手に一世一代の名演技で「どうしても会いたい人がいる」と
涙ながらに訴え、なんとか変更してもらい(いやぁ、うれしかった。LHの人ありがとう!)、
いそいそとフランクフルト行きの便に乗り込んだものである。

思うにあれはフランス人相手だったから通用したのだな。イギリス人だったら慇懃無礼に
「大変申し訳ございませんが、できません」とか言われて速攻却下だったと推測されます。
余談ですが。

で、彼の住む街の名前がKoln(ドイツ名、上に点々がつく)、 またはCologne(英語名)。
到着するなり、ゲイのフラットメイトたちと同居中の友人(ゲイではない)のフラットに
転がり込み。

彼はヨーガの先生&タイ古式マッサージ師なので、凝った精神と肉体をほぐす方法を色々
教えてもらい、なかなか有意義に毎日泣き言&愚痴をぶつけて過ごしたわけですが、
帰国後、日本人の知人らに、「コールンに行ってきた」とか、「コロンってゲイ多くてさー」
などと話をふっても「へぇーそれどこ?」とイマイチ反応がバラついた理由が、分かりました。


本日、たったついさっき!


あのね、
この街は日本語で、



ケルン



というのです!!!!

え? これって世界の常識?????
ケルンってわたしも知ってたよ、地理の授業かなんかでやったもん!!!

ぜんっぜん知らない、違う街だと思ってた。

なんでこういう表記になるの? 何読みしたらケルンになるの?
ドイツ語読みでもコールンじゃないの??????
KolnまたはCologneを「コールン」または「コロン」とひたすら信じてきた
わたしの半生はいったいどーーーーーなるの????

怒りと戸惑いが怒涛のように押し寄せます。

リージャンの麗江を「れいこう」と読ませたりさ、日本における地名表記って
かなり問題あると思う。
日本人の英語の先生が「present form」のことを「プレゼント・ホーム」って
発音するのと同じくらい腹が立つのですが、どうしたらいいのでしょうか????
(無理矢理カタカナ表記するなら、「プレズント・フォーム」で、「レ」にアクセント)。

えーと、これでも海外旅行添乗員やってましたんで。いちおう。

(注1)↓以下のような書籍に顛末が書かれております。買ってね♡
新・女ひとり旅読本/双葉社2003年
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by masala_days | 2005-11-29 07:32 | 旅なんちゃって

蜜月

できることなら、お互い、違う相手と蜜月をすごしたいものである。

T:「今日来れそう?」
私:「夕方行く」

そんなテキスト(こちらの携帯のショートメッセージ)に始まり、

T:「今スーパーだけど何買えばいい?」
私:「あ、長ネギとスペアリブと、ちんげん菜があったらうれしい」

という会話を挟み、

私:「地下鉄止まってるよー」
T:「なんとかして来て」
私:「やっと駅まできたよー」
T:「よくやった!」

というテキストをやりとりし、地下鉄とバスを乗り継ぎ、
冷たい空気に頬をさらしながら閑静な住宅街を歩いてフラットに着く。
招き入れられ、暖かい部屋へ。一息つくまもなく、夕ご飯の支度をする。
今夜のメニューは、風邪ひきのために、身体がぽかぽか温まる薬膳スープだ。

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↑某所掲示板で話題になっていて、見まい読むまいと思っていたのに、
やっぱり頭に焼き付いてしまったわたしのマレーシア留学時代の大好物。
肉骨茶と書いて「バクテー」と読む。お茶のようだが実はスープだ。
もとは中国系労働者の朝のエナジーソウルフードで、豚の骨付き肉と
漢方っぽいスパイスをがんがんいれて濃厚に煮立てる。
家庭料理ではなくて、専門屋台で食すもの。
数日前から完全に頭が肉骨茶モードになってしまったため、
中華街でお手軽ミックスを買い求め、7年前の記憶を頼りにつくってみた。
ハチミツを入れてみたり、リークを入れてみたり、ちょっと違う気もするが、
ひじょうに美味。ショウガもがんがん入って温まる一品となりましたとさ。

うーん。
うーん。
うーん。

……腑に落ちない。何かが決定的に腑に落ちない。
一日を反芻してみて、やはりわたしは釈然としない。

だーーーーーっぁ!

らぶらぶのダーリンとの会話のような一連の流れの相手は、
何を隠そう、友人T子である。立派に女性である。

「こんなことではいけない。こういう週末の過ごし方は男とすべきである」
肉骨茶をすすりながら、頷き合った夜であった。

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↑「ちんげん菜」がなくて、相方が買ってきた謎のイギリス青菜。
キャベツのような食感とほうれん草のようなかすかな苦味。
相方宅にあったカツオブシとすりゴマとしょう油であえたらひじょうに
懐かしい味となり、ものも言わずに(いや腹が減っていたのだ)黙々と食べた。
Aちゃん、しょう油いっぱい使ってごめん。
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by masala_days | 2005-11-28 07:31

びくびく電話応対

さてわたしは絶賛、オフィスでお客様からの電話をとっているのですが。

イギリスのすごいとこは、母語話者以外にこの手のカスタマーサービスとかの
電話応対をさせるとこじゃないかと思う。寛容なのか人手不足なのか、
わたしには判断がつきません。

でも日本でこれはできないよなーと思う。
以前、ライブドアの堀江さんが、「中国にカスタマーサービスセンターをつくり、
日本語ができる中国人スタッフを応対にあてたが、すこぶる評判が悪かった」
と言っていた。で、中国人やめて日本人スタッフを送り込むことにしたそうです。

日本人的に考えて、サービスを受けるために電話しているのに、
不自然な日本語やヘンな発音や間違った用法で日本語を話されたら
けっこうムッとするだろうなと想像に難くない。

イギリスは(ロンドンだけなのかな)公共サービスに電話しても、カフェに入っても、
対応する人、店員さん、母語話者率、けっこう低い。必ず外国人か、外国オリジンの
人々が働いている。で、みんなけっこういい加減な英語を話している。
母語話者の人たちは、嫌じゃないのかなー。植民地いっぱい持ってた国だからいいのかなー。

ま、そこでイギリス人に「おまえの英語はてんで駄目だ」といわれたら、それはそれで
むかつくけどさ。あんたたちが力ずくで広めた言葉だろーがオイってことで。

ところで、イギリス発刊の日本語紙にたまに目を通します。
ある時、そこの読者欄にイギリス人男性の広告が出ていました。
今手元にないのですが、「当方、背が高く、教養ある40代の魅力的な男性。
スリムで聡明な日本人か中国人の女性求む」みたいな感じ。

俗にジャパ専とか言われる人たちの存在はまあまだ許容できます。
自分のことをテレもせず「教養ある、魅力的な」とか書いちゃうとこも、
文化の違いというか、謙譲の美徳なんてものはグローバルな視点から考えると
マイナーなので許容とします。

が、日本人的に「日本人か中国人」と並べて書いてあるところに、
なにか腑に落ちない、違和感を感じてしまうのです。

向こうからみれば同じ東洋系アジア人ということで、並べて書くのに何の意図も
ないのでしょうが、並べられる方からすると、人種差別とかではなくて、
「日本と中国とじゃあ、こんなに違うのに、一緒くたに同じものとして捉えられているなら、
この人とは知り合いになりたくないな」と思うのが自然、だよねえ? 違うのかな。

むかーし昔、フランス人男性とgoing out していた時、
タイとインドというアジア圏にいたせいか、彼がことあるごとに
「That's very Asian」とか「You're really Asian」とかわたしを評して言うので、
ある時ふと、「Ah, that's really European」と言ってみたら、
なんかものすごく憤慨してました(笑)。

「僕は、イタリア人とスペイン人と一緒にされるのはかまわない。
でもドイツ人とイギリス人と同じにされるのは我慢がならない」
……だそうです(爆)。

vice versa, 同じことだ、と説明して反省を促しました。

別にさー、たとえば自分たちのほうが優れている、とかいう悲しい勘違いをもってして
隣人を差別してるわけじゃないんだよねー。
「こんなに違うのにぃぃぃ」ってことに尽きるのだ。

で、その「日本人か中国人」ご所望のイギリス紳士は、4週間くらい
同じ広告を出していました。見つかってたら広告は続けないだろうから、
よほど見つからなかったと見える。

もう出てないんだけど、誰か見つかったのかな。見つかってたら面白いな。
ああ知りたい! 状況知りたさに、うっかりメールを書いてしまいそうだ(やめとけって)。
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by masala_days | 2005-11-25 06:32 | イギリス話

バングラデシュ街でカレー三昧

まるでインドにいる時のような頼みっぷりだった。
すごく、すごく、すごーーーーくお腹が空いていたのである。
全部頼み終えてから、「しまったここはロンドンだった……」と正気に返る。
そーです。世界一高いポンド払いです。ルピーにアラズ。

東ロンドンのブリック・レーン、バングラデシュ人街にカレーを食べに行ってきました。
お気に入りの学食風レストラン、Shalimar(70 Brick Lane, Bangla Town London E1 6RL Tel:020-7247-9846)にて。

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↑こんな感じでカレーがズラリ並んでいる。圧巻。

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↑本日最大のヒット、ラムとほうれん草のドライカレー。黒っぽいのがほうれん草です。
柔らかいラムにトロ~リ刻みほうれん草がからんで、絶品!!!!
ヒンドゥー系のカレーでは見たことがない大きな葉っぱが入ってたんですが、
あれはなんだったんだろう。スパイス構成も馴染みがない。でもほんとにうまかった。

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↑チキン・コルマ、マイルド系の辛くないカレー。タミルっぽいというか、
ちょっと東南アジアのロティとかについてきそうな、なんとなーくトロピカルな感じ。
バングラ街でこの味はちょっと意外。

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↑3人で行って、注文は私が横暴を奮って勝手に頼んだ結果、ものすごい豪遊になった。

上記のほかに、
タンドーリ・チキン(みとれるくらい真っ赤で、これだけはちょっといただけない。が、味はよし)
シシ・カバブ(青唐辛子ボコボコ入ってて辛かったけどおいしかった)
チキン・ティカ(香ばしくてなかなか)
アルゴビ(普通だけどホッとするお味)
マンゴーラッシー(たぶんジュースからつくってるけど、うまい、許す)
ラムサモサ、チキンサモサ、チキンカレー春巻き
パラータとピラウ・ライス

改めて書いてみると、す、すごいな。よく食べたもんだ。
三名でしめて30ポンドなり。ひとり2000円ちょい。
ロンドンでこの味でこの値段は、かなりお得だと思う。

このエリアのレストランは、呼び込みが激しかったり、店内が異常に薄暗かったり、
わけのわからない南アジア的センスでテーブルの上に造花があったり白いテーブル
クロスが大仰にかかっていたり、けっこう女子だけでは入りにくい雰囲気なのですが、
その中にあって一軒のみ、学食のような、明るくこざっぱりとして、明朗会計、
店員もしつこくない手頃なお店なのです。

おざなりなレストランが軒を連ねる中で、つくりおきとはいえ、その日その日に
一品ずつつくっている風の家庭的な感じのカレー各種、かなり好感が持てます。

ほんとうは日曜日だけのスペシャル、チキンビリヤーニ(骨付き鶏の炊き込みご飯)を
狙っていたのだが、友人とわたくし、日曜はどうも出足が遅く(おまけに私30分遅刻)、
日も暮れてからついたら、「あれは3時前には売り切れる。もっと早く来るように」と
指導が入りました。

満腹状態でバングラ・スーパーマーケットへ。近所のスーパーで買えない里芋とか、
ちょうど切らしてる牛乳とか、遠征してるわりに主婦感覚の買い物を思わずしてしまう。
同行者Kちゃんはラッスーグラー(シロップ漬けの甘い甘い甘いチーズボール)を
買ってました。実は私の好物なのだが、6個で2.30ポンド(500円弱)という値段に
ビビっていつも買えないのだ。食べたら感想聞かせてね。

ホームシックだホームシックだと騒いでいたここ数日、なぜカレーという選択になるのか、
深くは突っ込まないでください。

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↑バングラ街と反対方向に、有名なベーグル屋がある。ブリックレーンはその昔は
ユダヤ人街だったそうなので、その名残(とか言ったら怒るだろうが)らしい。
この期に及んで半ダース買う。90ペンス。200円しない。安い。えらい。
ここはサーモン&クリームチーズのベーグルもやけにうまい。
安い。えらい。おねーさんたち、いつもみんな厚化粧で愛想悪いけど、許す。

ああ満腹だというのに。
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by masala_days | 2005-11-21 10:01 | イギリス話

ルルの記憶

c0036998_22325824.jpg[Jogjakarta
Indonesia
July 2002]

Contributed to
"POMELO"
Quest Media
Bangkok, Thailand
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by masala_days | 2005-11-20 22:43 | 旅なんちゃって

数年ぶりに

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オフィスワークを再びやらせていただくことになりました。
スーツ着て地下鉄に乗って出勤なんてほんとにほんとに久しぶり。
午後は学校があるので朝のほんの数時間ですが、
もんのすごい社会復帰した感じがします(笑)。

朝、6時台に起きたのって何ヶ月ぶりだろう?
もともとは超朝型なんですけどね。
バナーラスにいた時なんてやたら早起きだったし。
ロンドンはもう日照時間が冬に向けてぐんぐん短くなっているので、
6時はまだ真っ暗です。

やうやう明けゆく空を眺めながら過ごす朝のひとときというのもいいものです。
などと優雅に余裕ぶちこいていたら、遅刻しそうになりましたが。
なんで早起きしてるのにギリギリ出社なんでしょうねーーー。

朝のぴんと張り詰めた空気、好きです。
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by masala_days | 2005-11-16 07:11 | イギリス話

無駄にうまい

おそろしい頭痛とともに週末を迎えました。
何が悪いんだか知りませんが、あまりにつらく、
10数時間ただひたすらにじっと臥せっておりました。
しかし。

どんな時でも、
腹は減る。

おのれの身体のシンプルさに時々腹が立ちます。

こういう時こそイギリスが誇るジャンクな冷凍フードの世話になればいいものを、
それができない私は、ふらふらになりながら台所にたちました。
最初はね、トマト缶を適当に煮つめて、茹でたパスタに絡めるだけにするつもりでした。
だって気力ないんだもの。

おのれのこだわりに時々ムショウに腹が立ちます。

やにわに玉ねぎをみじん切りにし、つぶしたにんにくとともに弱火でじっくり炒め、
マジョラムを放り込み、トマト缶を放り込み、バジルをちぎり入れ、
これが生だったら最高なのにと思いながらいわし缶を開け、コショウを乾煎りし、
乳鉢でごりごりとつぶし、結局のところ。

一から手間かけて料理してるがな。

こうやって無駄にうまいものをつくってひとりで食べてると、ちょっと涙が出そうです。
その1、うますぎるから。その2、おいしいねという相手がいないから。

ちくしょうめ。
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by masala_days | 2005-11-13 02:05 | 旅なんちゃって

ガンダーラはインドじゃないよ

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[Dinner with friends:Rajma Dal&Chana Dal Kashimiri Style]

あ、もしかして英会話上達法の続編を待ち望まれていたりしますでしょうか。
すいませんまだ書いてません……。

ところで(とすばやく逃げる)、私は基本的に日本生まれ日本育ちです。
が、幼児期に数年間、ブラジルにいたことがあります。
本人、よく覚えてないのですが、アメリカンスクールと現地校に
掛け持ちで行っていたそうです(その頃からやる気だな>自分)。
が、帰国後は普通に日本の公立の小学校中学校に行ったので、
かなり普通に脳内は平均的日本人であります。

が、幼児期の3年間というのは思う以上に影響力があるのだなあと、
さいきんとみに実感しています。

ロンドン地元の小学校に実習に行くってんで、「日本の遊びをフィーチャーしよう!」と
みなで実習案をいろいろと練っていたときのことです。こちらの子供にも日本の
「じゃんけん」はかなり浸透しているので、それを使って何かしよう、と。

「じゃ、あの『グリコ』とか『チョコレート』とかでケンケンするやつ、やろうよ」
と提案しました。遠い昔の記憶の断片からやっとこ搾り出した案件でした。
で、具体的にどのようなフォーメーションを組むかなどなど話が進みそうな時、

またふと、

「でもさー、発音とかの面で日本風の6拍の『チョコレート』とか難しいし、『グリコ』って何? 
とかから説明しなきゃいけないから、いっそ、『Mars Bar』とか『Double Decker』
(どっちもチョコレートバーのブランド名)でやろうか」

と提案。が、沈黙。みなの顔、「ハテナ?」と言っている。
ついでに私も「ハテナ?」

そこでひとりが恐る恐る私に聞きました。
「ねえねえ、これ、どんなゲームか知ってるよね??」
「もちろん!」

と自信満々に答えてふと、私は首を傾げました。
どんなゲームか、実のところ、覚えていなかったのです。

皆さんお分かりですか。あれってさ、グーはグリコのおまけ、チョキはチョコレート、
パーは、あれ、なんだっけ?? 忘れてもうた。でもとりあえず、
マーズバーとかダブルデッカーでは、じゃんけんにおける「グー・チョキ・パー」という
符丁が使えない……。

要するにこのゲーム、地場お菓子文化と日本語特有の言葉遊びが混ざり合った、
非日本人にはひじょうに複雑な脳内作業が必要なゲームだったんですね。
そこんとこすっかり抜けたまま、遠い記憶にそんな遊びを見聞きした覚えがあり、
今回の提案となったわけですが、いかんせん、私、自分でその遊びを経験していない。

こういうことが、時々起きます。知識としては知ってるのに、その時期たまたま
日本子供文化圏にいなかったために、すっぽり抜けている体験が。
帰国後のさまざまな二次的フォローによって知ったつもりになってるのだが、
実はやったことも見たこともないつうことが、大人になった今頃、露見したりしてる。

たとえばピンクレディーは日本人の基本常識として知ってるけど、
実際にピンクレディーを生の映像で知らない。振り付きで歌えない。
ドリフもあんまり知らない。風雲たけし城も知らない(これはイギリス来てから
英語吹き替えバージョンを見たが)。
だいたいうちは8時以降は子供はテレビを見ちゃいけないおうちだったので、
帰国してからもたいしてテレビを見られなかったのだ。
近所のじいちゃん家までこっそり行って、じいちゃんと一緒に見た「水戸黄門」
くらいしか覚えてない。なんて貧しいテレビ体験なんだ……。

子供の頃のテレビで覚えてるのは、(おそらくポルトガル語吹き替えされたアメリカの)
スパイダーマンの連続ドラマくらいだ。あれって最初はドラマだったのかな。

あとねー、刑事もので、これもたぶんアメリカものだったと思うんだけど、
ふたり組の刑事がいろいろおかしいことをしてくれる、ハートフルコメディーっぽいやつ。
でも刑事、たしか死んじゃうんだよね。あー、タイトル知りたいけどこの乏しい記憶で
探せるわけもない。「なんとかとパンツ刑事」みたいな感じ。

まあそんなこんなで、あれ、何が言いたかったんだっけ?

あ、そうだ、先日、友達が「ゴダイゴ」のCDを借してくれたんですね。
なんか私が「ガンダーラ」とか「ナマステ」って感じだから、というのが理由らしい(笑)。

これもどうやら同世代的には基本知識らしいんですが、
私が知ってるゴダイゴのネタ元は、大学時代によくカラオケに一緒に行っていた知人が
毎回歌う、「銀河鉄道999」と「モンキー・マジック」と「タケカワユキヒデは外大卒なんだぞー」というウンチクで、なにげに本物のゴダイゴを知らなかったんですわー。

そんなわけで遅ればせながらGS(グループサウンズというらしい)デビュー。
本物ゴダイゴの感想。

カッコわりぃーーーー。

「journey」とか「return」とか、気になるアクセントが山のようにある……。
おそらくあの時代において英語歌詞をこれだけ「それっぽく」歌ったつうのは快挙なんだと
思うが、やっぱり気になるよ……。「in order to」なんちゃらとか、すんごい堅い表現が
いきなり出てきたりさ。

などと嫌な突っ込みをひとりでいれつつ、でもやっぱり、ゴダイゴ、好きかも。
子供の時に知ってたら、絶対、熱狂してたと思います。
英語の歌詞はたまに「?」だけど、日本語の部分はメロディーと日本語本来の
イントネーションの乗り方がすごく自然できれいだし、音の感じは確かにかっこいいし。

スピッツの歌詞(「8823「ハヤブサ」)に

♪ガンダーラじゃなくてもいいよ

というのがあり、意味不明系の歌詞はマサムネくんの常套手段なので
放置していたのだが、あれはゴダイゴがネタ元で、
「愛の国」じゃなくてもいいよ、ってことなんだろーか。

そういや「トロピコの街」という謎の表現もあって、いつか何かの拍子に
「トロピコ=tropicaux」で、フランス語の「熱帯の」という形容詞の
男性複数形だったってことが判明して、喉につかえた小骨がとれたような
爽快感を味わったこともあった。

ま、いいや。スピッツとゴダイゴでジャパニーズサウンズにダイブするぜ!

♪さあゆくんだー、その顔をあーーーげて~♪
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by masala_days | 2005-11-10 23:48 | 旅なんちゃって

Guy Fawkes & Diwali

c0036998_4301591.jpg[A Beautiful Autumn Day]


400年前、フォークスさんというカトリック教徒が、カトリックへの抑圧に不満を持ち、国会議事堂を爆破しようと英国至上最大の謀反を企てたものの、密告により頓挫いたしましたとさ。フォークスさんら一味は捕らえられ、街中引き回されたのち、八つ裂きにされたそうな。

「英国が乗り越えた最大の危機」というような愛国心丸出しの見出しで、毎年11月5日は「ガイ・フォークスをやっつけた記念日」になっている。で、サマータイムが終わった途端にめっきり暗くなった夕方頃から各地で花火があがる。


日本では夏の風物詩である花火は、イギリスでは秋の風物詩なのだそうだ。
ロンドン各地でも大規模な花火大会が開催され、それ以外にも、近所のあちこちで
花火を打ち上げることになっている日らしい。まあ、うるさいんだこれが。

去年の私は引きこもっていたのでこれがイギリス由来の祭りとは知らず、
ちょうど同じ時期に祝われるヒンドゥー教3大祭りの「ディワーリ」だと思い込み、
「やっぱりロンドンはインド人が多いんだなあ。頑張ってるなあ」と、かなり
トンデモナイ勘違いをしていた。

ディワーリはヒンドゥー歴の正月にあたる。日が暮れると爆竹や花火がガンガンあがり、
朝までうるさいこと、うるさいこと。本来はバターランプを飾ったり、掃除をしたりして
富の女神ラクシュミーを招きいれる祭りなのに、どうもインド人は祭りに命をかけている
というか、まさにこの日のために一年間耐えたんだぜ燃えるぜ俺は、というフシが
あって、その盛り上がりは半端ではない(3月頃、これもまた狂気の沙汰となる
ホーリーという祭りもある)。

バナーラスと、インド北部のシムラーというイギリス植民地時代の夏の
避暑地だった街で、私はこのディワーリを迎えたことがある。

シムラーは標高の高い山間にある。
コロニアル調の建物が山間いに張り付くようにして建っていて、
あまりインドっぽくないが情緒のある街だ。

2001年11月、シムラーは雪でも降りだすんじゃないかという寒さだった。
いろいろと勝手な事情から、心身ともに少々辛い旅の途中で(とか書くとかっこいいな)、
何千何万という無数のバターランプのほんのりした灯りにぼんやりと浮かび上がる街が
なんだか浮世離れして目に移ったものだ。

宿の隣の部屋のオーストラリア人が実にピースフルな好青年で、
ピースフルゆえにとある乾燥植物を所持していて、高台の宿のテラスから街の灯りを
眺めていた私に白い息を吐きながら「どーお?」などと誘うので、
ついご相伴にあずかってしまったりもし、よけいに刹那的な、危うい魅力のある街に思えた。
寝袋を持っていなかった私は眠れずにブルブル震えながら夜半まで花火の音を聞いた。

翌日からもずんずん北上を続けて、崩れそうな山道をよろよろのローカルバスを乗り継ぎ、
キナール地方というところにあるレコンピオという街を目指した。

レコンピオからキナール・カイラス山をどうしても見たかった。
チベットにある聖なるカイラース山に似ているそうで、くそ寒いチベットを逃れて
シヴァ神が冬の間滞在するという、ひじょうに嘘臭いながらも妙に惹かれる逸話の
ある山だった。

悪路をおんぼろバスに揺られてやっとたどり着いたレコンピオから見るその山は、
真っ白い雪に覆われて朝に夕に色を変え、それはそれは神々しかった。
旅の道連れに、触ると百万本の針が一気に飛び出てきそうな、あるいは
粉々に自己分解してしまいそうな、なんでそんなものをムリヤリ引っ張り出してきたのか、
どれだけ足掻いても私の能力では扱いきれないのに、なんでそんなものに執着するのか
自分でもよくわからない危険物を持っていて、でもその危険物が一瞬針を引っ込めて
眠りについているのを自分勝手にホッと一息ついて眺め、
なにはともなく山に感謝したものだ。

人は、他人にとってはどうでもいい衝動に突き動かされてバカな旅をするものだ。
ほんとにさ。

翌年のディワーリはバナーラスにいた。
銃撃戦でも始まったかと思われる、すさまじい音と煙の一夜だった。
屋上から街を見ていると、あああそこは金持ちだからでかい花火があがるなとか、
あの辺はビンボーだから爆竹だけだなとか、面白いように分かってなかなか楽しかった。

そんなこんなの、ちっぽけな思い出のあるディワーリである。
ガイ・フォークスの花火はディワーリほど勢いがなくて、
一発一発がなんだか気が抜けたような間隔であがり、飽くことのないエネルギーで
繰り広げられるインドの花火と爆竹の夜を知っている身には少々間が抜けている。

遠く大英帝国までやってきて、ふと数年前の苦くて甘くて酸っぱい記憶を反芻した
ガイ・フォークスの夜でありました。

時間は勝手にどんどん流れていく。
毒薬すらも、いつか記憶の果て、一抹の苦味を残して暖かくまあるい味に変える。
幸せであるように、時々ね、遠くから祈っていますよ。
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by masala_days | 2005-11-08 05:24 | インド話

James Blunt 勝手に宣伝部長 第3弾

おそらくこのアルバムの中で、一番わたしの「泣き」ポイントをついてくる曲です。
この声と、詞と、ぴたりハマって、奇跡のような美しい曲。それだけに痛い。

夜中にサビのところをハモりながら(←芸が細かい)ビービー泣いてる様はかなり不気味と思われます。以前、スピッツの「ありふれた人生」を延々数時間リピート再生して何かを反芻している某知人がいましたが、私の場合、この曲においてまったく同じ現象が発生しております。

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c0036998_6203221.jpgGoodbye My Lover さよなら愛しい人
By James Blunt
from "Back to Bedlam"


Did I disappoint you or let you down?
Should I be feeling guilty or let the judges frown?

幻滅したかな? へこませたかもね
やましい気持ちで お咎めに甘んじるべき?

'Cause I saw the end before we'd begun,
Yes I saw you were blinded and I knew I had won.
So I took what's mine by eternal right.
Took your soul out into the night.

結果は最初から分かってた
だってきみは僕に夢中だった
勝負アリ 僕は無敵
贈り物を受け取って きみの魂を閨へといざなった

It may be over but it won't stop there,
I am here for you if you'd only care.

終わりだけど 終わりじゃない
僕はここにいるんだ、きみが気づいてくれさえすれば

You touched my heart you touched my soul.
You changed my life and all my goals.
And love is blind and that I knew when,
My heart was blinded by you.

心を奪われ、魂を奪われ、
きみは僕の人生を変えた、理想も変えた
愛は盲目、そうだね その通り
僕の目は完全に眩んでいたもの

I've kissed your lips and held your head.
Shared your dreams and shared your bed.
I know you well, I know your smell.
I've been addicted to you.

口づけのあとできみを抱いて
夢を分かち合った、しとねも暖め合った
よく知ってるよ きみのこと、匂いでも分かる
きみにほんとに夢中だったんだ

Goodbye my lover.
Goodbye my friend.
You have been the one.
You have been the one for me.

さよなら愛しい人
さよなら僕の同志
僕に与えられし宝
きみは僕のすべて

I am a dreamer but when I wake.
You can't break my spirit - it's my dreams you take.

うつつをさまよい かなわぬ夢を見る
僕の心を切り裂くことはできないよ
その夢はきみが奪っていったから

And as you move on, remember me,
Remember us and all we used to be.

先に行くなら 僕を忘れないで
一緒にいたこと 決して忘れないで

I've seen you cry, I've seen you smile.
I've watched you sleeping for a while.

泣いた顔 笑った顔 ぜんぶ覚えてる
眠ってるきみの顔 いつもしばらく眺めてた

I'd be the father of your child.
I'd spend a lifetime with you.

父親になっていたかもしれないのに
きみと一生を過ごしてたかもしれないのに

I know your fears and you know mine.
We've had our doubts but now we're fine,

きみが怯えていたこと 僕が恐れていたこと
そんなこともすべて 今はもう何も怖くはない

And I love you, I swear that's true.
I cannot live without you.

愛してる、誓っていうよ、ほんとうに
きみがいなくちゃ生きていけない

Goodbye my lover.
Goodbye my friend.
You have been the one.
You have been the one for me.

さよなら愛しい人
さよなら僕の同志
やっと見つけたはずの
きみは僕のすべて

And I still hold your hand in mine.
In mine when I'm asleep.
And I will bear my soul in time,
When I'm kneeling at your feet.

きみの手を握ったまま
いつまでも握ったまま
ゆっくり眠らせてくれ
いつかはきみに辿り着くだろう
そしたらきみの足元に跪こう

Goodbye my lover.
Goodbye my friend.
You have been the one.
You have been the one for me.

さよなら愛しい人
さよなら僕の同志
かけがえのない人だった
きみは僕のすべて

I'm so hollow, baby, I'm so hollow.
I'm so, I'm so, I'm so hollow.

なんて空しい なにもない
欠片もない からっぽの僕
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by masala_days | 2005-11-04 09:47 | 勝手に宣伝部長


20代の暗黒時代をインドとイギリスその他あちこち季節移動し続け、30代、やっと日本国で社会復帰。8か月の産育休を経て、現在、働くかあちゃん。オットの不在中に衝動買いしたマンションの借金返済に勤しむ


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